編集長の独白

その2 新年度予算に思うこと(3月17日号)


 まずは諸般の事情により、インターネット新聞の刊行を1号分スキップしてしまったことをお詫び申し上げます。

 

 さて、先日、ちょっと知りたいことがあってお隣の国分寺市さんのホームページ(HP)をのぞいてみました。知りたいこととは新年度予算についてです。HPには予算に関する資料のファイルが何点かアップされていましたが、私の目を引いたのは「主な休止・廃止・縮小事業」という資料でした。

 

 もちろん小金井市のHPにも、新年度予算に関する資料がアップされています。市議会に配布されている一般会計と4つの特別会計の「予算説明資料」に加えて、電話帳のようにぶ厚い「事項別明細書」も見たり、ダウンロードしたりできます。

 

 ただ、残念ながら小金井市の予算説明資料には、国分寺市のような「主な休止・廃止・縮小事業」という資料が入っていません。
「平成24年度主な事業一覧」という表題で、8ページにわたって124の事業を紹介している部分はあります。
 それぞれの事業は、◎=新規、レ=レベルアップ、○=主な事業、と位置付けられ、備考欄に短い説明があります。「はけの森美術館」の2階の旧居住部分を多目的講義室にするための改修事業とか、緑町4丁目に新しい市民農園(35区画)の開設といった事業の数々が並んでいます。

 

 国分寺市は、こうした「主な新規・レベルアップ事業」を12事業ほど紹介していますが、同時に「主な休止・廃止事業」を8事業、「主な縮小事業」を9事業、それぞれ紹介しているのです。

 

 新年度予算は、私たちの身の回りの生活空間がこれからどのように変わっていくかなどを示す青写真のようなものです。財政には限界がありますから、新規事業ばかりが増えていくようでは自治体はいずれ破綻してしまいます。当然、これまで執行してきた事業に厳しくメスが入れられなければなりません。

 その意味で、新しい事業ばかりではなく、「休止・廃止・縮小事業」についても十分な情報が市民に提供されなければならないのは当然のことです。むしろ今日では、どのような事業を休止し、廃止し、あるいは縮小していくかを十分に議論し、可能な限りすそ野の広い市民の合意を得ていくことが市政の課題ではないでしょうか。

 

 誤解を避けるために急いで申し上げれば、小金井市も「休止・廃止・縮小事業」の資料を作っていないわけではありません。議員の求めに応じて、予算特別委員会には「平成24年度レベルダウン・廃止事業一覧」という1枚紙の資料が提出されています。

 

 そこにはレベルダウンもしくは廃止した8つの事業が記されています。その内容の当否については置くとしても、せっかくこうした資料をつくるのであれば最初から予算説明資料の中に入れ、市民が直接見られるようにしてくれれば、との思いを禁じえません

 

 ところで、この8つの事業のうちのひとつが市長交際費の減額です。
2011年度予算では180万円でしたが、2012年度予算は150万円に減っています。「事由」の欄をみると、「前年度までの実績額により見直したことによる」とあります。
 この「前年度までの実績額」に大いに関係がある私の市長在任199日間の交際費は計11万2000円でした。112万円ではありません。

 

 これは老人クラブなど各種団体の総会や集まりなどに招かれた際に、それまで持参していた「お祝い金」を原則として廃止したためです。
 会合ではお弁当などの料理を用意されている場合がほとんどですから、そうしたご祝儀を持っていかないのは大変心苦しく、肩身が狭い思いをしておりましたが、丁寧にご説明し、ご納得して頂いたうえで、時間が許す限り出席することにしていました。

 タウンミーティングばかりでなく、そうした場で普段なかなか接することができない方々からお話しを聞くのが、「対話の市政」の実現につながると考えていたからです。

 

 実は東京都下の市長さんたちも次第にこうした「お祝い金」の支出を止めています。
「最初は納得してもらうのにエネルギーを使ったけれど、少し経てば市民のみなさんはそれが当然だと思うように変わってきたよ」――。そう振り返る先輩市長さんもいらっしゃいました。

 

 お招き頂く方々の思いを大切にしながら、同時に市民全体が納得できるような税金の使い方をする。交際費改革がそのような方向に進むことを切に願っています。

■編集長プロフィール

佐藤和雄(さとう・かずお)

1957年8月生まれ。獅子座。血液型はAB型。

朝日新聞社で政治部記者時代には、首相官邸、自民党、外務省、防衛庁、旧自治省などを担当。国連本部担当のニューヨーク特派員、政治部次長、大阪社会部次長、紙面委員などを務める。著作に「検証 日露首脳交渉」(岩波書店、駒木明義氏との共著)など。2011年4月27日から同年11月11日まで小金井市長。現在は「こがねい・市民のチカラ」共同代表。小金井に住んで約20年。 趣味は安ワインと料理研究、そして映画。

 11月8日(日)

  第73号の主な内容

(随時更新されます)

《市政の焦点》

■12月小金井市長選特集

☆白井とおる市議が立候補表明(2015年11月8日更新)

 

☆白井市議の立候補記者会見に40人以上の市民が参加(2015年11月8日更新)

 

☆4陣営の対決構図に 財政健全化への具体策が焦点(2015年11月8日更新)

 

≪酒好きのたわごと≫

その15 越後の酒と謙信(2015年10月17日更新)

  うれしいニュース!

 公益社団法人「全国学校図書館協議会」が発行している「としょかん通信」(中・高校生版)2015年6月号の《今月のブックトーク》に『まちの力 ひとの力 ――変える 試みる 小金井の人たち』がとりあげられました。

 1人でも多くの中学生、高校生にこの本を読んでもらえたら、と思います。感想文も送ってもらえると、とってもうれしいですね。

 以下にその部分を貼り付けました。筆者は、ほそえさちよさんという子どもの本の編集者だそうです。タイトルは、「生きるために つながる」。

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全体はこちらから
としょかん通信「今月のブックトーク」.pdf
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こがねいコンパスのインタビューシリーズ《変える 試みる 小金井の人たち》をまとめた本『まちの力 ひとの力』が図書出版クレインから刊行されています。ウェブ版では読めない、取材秘話などを明かす4本の「エピローグ」と、やまさき薫さんの素敵なイラスト付き。定価1500円+税です。市内の各書店でお買い求めください。クレインでも注文できます。

毎月第1・第3土曜日が定期発刊日です。こがねいコンパスは市民のための羅針盤を目指し、市民とともにつくる地域メディアです。ご意見・ご感想・情報提供などを、koganeicompass@gmail.comへおねがいします。

詳しくはイベントカレンダーのページをご覧ください。こちらから。

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 この人に聞く

脱原発社会への道筋を探る

民間の英知を結集して「脱原子力政策大綱」をまとめる「原子力市民委員会」の舩橋晴俊座長。

前編はこちらから。

後編はこちらから。

*船橋晴俊さんは2014年8月15日、くも膜下出血で急逝されました。ご冥福をお祈りするとともに、船橋さんの思いを少しでも多くの方に知って頂きたいと願っています。(編集長・佐藤和雄)

 

「敗北」を語る

民主党小金井支部幹事長

村山秀貴さん

前編はこちら

後編はこちら

 

イラクから問い続けてきたもの

映画監督・鎌仲ひとみさん

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 『こがねいコンパス』は、小金井市政や小金井の人たちが関心をもつテーマを分かりやすくお伝えするインターネット新聞です。市民団体「こがねいコンパス編集部」が発刊しています。

 

 『コンパス』は、羅針盤を意味します。辞書によれば原義は「ともに歩くこと」です。市民が市政をより深く理解するための一助となり、よりよい小金井市政のあり方を考えるときの羅針盤でありたい。市民のみなさんと一緒に歩んでいきたい。そんな思いを込めています。

 

 

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