編集長の独白 その1(2012年2月18日号)

 「編集長の独白」というコラムタイトルは、少し気負った感じもして躊躇するところがないわけではないのですが、「編集後記」ではいささか面白みに欠けますし、インターネット新聞だからこそなるべく人のぬくもりが伝わるような紙面にしたいという思いも込めて命名したしだいです。ご愛顧のほどをよろしくお願いします。

 

 さて、  創刊にあたって一言、ご挨拶を申し上げたいと思います。

 

 

 私たちは今、高度情報社会の中で暮らしています。新聞、テレビ、ラジオといった伝統的なメディアのほか、インターネット、携帯端末の普及、通信と放送の融合などによって、私たちが受け取る(あるいは入手する)情報量と内容と機会は、1990年代半ばまでと比べると圧倒的に増えました。

 

 いわば洪水のように溢れる情報の中で暮らしているわけですが、しかし、暮らしの足元である小金井市、特に市政に目を向けると、「ほとんど何も分からない」という事実に愕然とします。

 

 国政については、その内容と質は置いとくとしても、連日のように政権と与党の国家的課題への取り組みや、それに対する野党の動向などが伝わってきます。防衛大臣の資質とコーヒーの関係なども興味深く知るわけです。  

 東京都政についても、十分とは言えませんが、新聞の都内版では都議会が開かれれば審議内容のエッセンスが報じられます。かつては内閣総理大臣を目指していた知事の言動も広く伝えられ、少なくともメディアの上での存在感はあります。

 

 では、小金井市の市政についてはどうでしょう。市報は月に2回、「市議会だより」も年に数回、全世帯に配布されるのですが、市政の現状と課題は市民に十分に伝わってきているでしょうか?

 

 普段、私たちの目に触れる機会が多いメディアは、部数が下降気味とは言え、やはり全国紙やブロック紙(「東京新聞」)です。そうした新聞の多摩地域を扱ったページをみると、よほどの大事件が起きない限り、小金井市の課題、問題は詳しく報じられませんし、常日頃から綿密に市政を取材するという人的態勢も取られていません。(紙面の制約などいくつかの理由があるわけですが、これについては別の機会に取り上げたいと思います。)

 

 例えば、市民交流センターの取得問題です。

 市議会は2月9日、市民交流センターの取得議案を可決しました。一昨年、センターの不動産登記の見通しがつかず、可決された取得議案が無効となり、交流センターは完成したものの昨年4月からの運営は都市再生機構が暫定管理するという、全国でも異例の事態となりました。

 今回の取得議案はそうした経緯を受けてのものですが、本紙の「市政の焦点」でもお伝えしているように、荷捌き駐車場の専用使用を担保する規約がないままの取得ということになりました。一言で言えば、「重い課題を背負ったまま、41億5264万円のセンター・駐輪場・付帯設備の購入」となったわけです。

 

 では、市内でもっとも購読者の多い全国紙である朝日新聞が翌日の朝刊でどう報じたかというと、紙面の制約、ニュースバリューの判断からか、ごくごく短く記事でした。取得議案に賛成した議員ですら顔をしかめた「荷捌き駐車場の問題」については、一行も触れられていません。また、元利あわせて30億円を超す借金についても言及はありません。これでは、市のセンター取得が何を意味し、どのような新しい課題を市民が負うのかが良く分からないのではないでしょうか。

 

 今、日本は中央集権から地方分権へと国家的改造が行われつつあります。「地方分権」「地域主権」への流れは不可逆的であり、自治体への権限移譲は着々と進みつつあるわけです。つまり、私たちの日々の暮らしで基礎自治体が果たす役割は大きく、重くなろうとしています。

 その一方で、最近の東京・多摩地域での市長選の投票率は30%台でした。有権者の三分の二が棄権し、選挙という最も重要な政治参加を放棄しているのです。この背景には、先に述べたような、足元の自治体運営に関する情報が有権者に伝わらないという構造的問題があると思います。いわば、高度情報社会での「落とし穴」です。

 

    新しいツールであるインターネットの特性を最大限に生かして、自治体の構成員に的確に情報を伝え、情報を共有することによって、地域から民主主義政治の機能を高め、共同体自治の可能性を広げたいと考えています。

 

 読者のみなさまのご期待にこたえられるように、切磋琢磨を続けたいと思います。ぜひ、末永くご愛読ください。

 11月8日(日)

  第73号の主な内容

(随時更新されます)

《市政の焦点》

■12月小金井市長選特集

☆白井とおる市議が立候補表明(2015年11月8日更新)

 

☆白井市議の立候補記者会見に40人以上の市民が参加(2015年11月8日更新)

 

☆4陣営の対決構図に 財政健全化への具体策が焦点(2015年11月8日更新)

 

≪酒好きのたわごと≫

その15 越後の酒と謙信(2015年10月17日更新)

  うれしいニュース!

 公益社団法人「全国学校図書館協議会」が発行している「としょかん通信」(中・高校生版)2015年6月号の《今月のブックトーク》に『まちの力 ひとの力 ――変える 試みる 小金井の人たち』がとりあげられました。

 1人でも多くの中学生、高校生にこの本を読んでもらえたら、と思います。感想文も送ってもらえると、とってもうれしいですね。

 以下にその部分を貼り付けました。筆者は、ほそえさちよさんという子どもの本の編集者だそうです。タイトルは、「生きるために つながる」。

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全体はこちらから
としょかん通信「今月のブックトーク」.pdf
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こがねいコンパスのインタビューシリーズ《変える 試みる 小金井の人たち》をまとめた本『まちの力 ひとの力』が図書出版クレインから刊行されています。ウェブ版では読めない、取材秘話などを明かす4本の「エピローグ」と、やまさき薫さんの素敵なイラスト付き。定価1500円+税です。市内の各書店でお買い求めください。クレインでも注文できます。

毎月第1・第3土曜日が定期発刊日です。こがねいコンパスは市民のための羅針盤を目指し、市民とともにつくる地域メディアです。ご意見・ご感想・情報提供などを、koganeicompass@gmail.comへおねがいします。

詳しくはイベントカレンダーのページをご覧ください。こちらから。

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小金井市のイベント情報は、小金井市地域情報サイトのさきナビでも見ることができます。バナーをクリックしてください。

 この人に聞く

脱原発社会への道筋を探る

民間の英知を結集して「脱原子力政策大綱」をまとめる「原子力市民委員会」の舩橋晴俊座長。

前編はこちらから。

後編はこちらから。

*船橋晴俊さんは2014年8月15日、くも膜下出血で急逝されました。ご冥福をお祈りするとともに、船橋さんの思いを少しでも多くの方に知って頂きたいと願っています。(編集長・佐藤和雄)

 

「敗北」を語る

民主党小金井支部幹事長

村山秀貴さん

前編はこちら

後編はこちら

 

イラクから問い続けてきたもの

映画監督・鎌仲ひとみさん

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 『こがねいコンパス』は、小金井市政や小金井の人たちが関心をもつテーマを分かりやすくお伝えするインターネット新聞です。市民団体「こがねいコンパス編集部」が発刊しています。

 

 『コンパス』は、羅針盤を意味します。辞書によれば原義は「ともに歩くこと」です。市民が市政をより深く理解するための一助となり、よりよい小金井市政のあり方を考えるときの羅針盤でありたい。市民のみなさんと一緒に歩んでいきたい。そんな思いを込めています。

 

 

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