2014年9月20日更新

新庁舎建設は凍結 賃貸庁舎買い取りへ

基本計画から方針を大転換


 稲葉孝彦市長は9月18日、第二庁舎として借りている小金井大久保ビル(地下1階地上8階建て、床面積約6000平方メートル)と駐車場を購入するため、約18億6600万円を支出する補正予算を市議会に提出した。9月26日までの議決を求めているという。庁舎問題をめぐっては、長年の迷走ののちジャノメ工場跡地に新庁舎を建設する基本計画を昨年(2013年)3月に決定したばかり。今回の小金井大久保ビルの買い取りによって、新庁舎建設は少なくとも15年間は凍結されるという。市民への説明がないまま、庁舎建設の方針を大転換したことに、多くの市民が戸惑いや反発を覚えている。


 提出された補正予算では、小金井大久保ビルと駐車場購入に必要な財源として、13億9930万円の「第二庁舎等取得事業債」が起債される。買い取りによって、賃貸契約の際の敷金である「第二庁舎保証金」の7億円が市に返還されるため、これから残りの4億6700万円を充てる。保証金の残り2億3300万円は、庁舎建設基金に積み立てられる。


 庁舎問題をめぐっては、稲葉市長はジャノメ工場跡地への建設からいったんは武蔵小金井駅南口再開発地区での建設方針を決定。しかし、多くの市民がその計画の是非を問う住民投票を求め、新庁舎基本構想市民委員会による1万人アンケートの結果などを受け、ジャノメ工場跡地に総合庁舎を建設する方針を2011年3月の基本構想で定めた。


 さらに新庁舎建設基本計画市民検討委員会の答申を受けて、2013年3月に基本計画を決定。稲葉市長は基本計画の冒頭で「この計画で示したスケジュールに沿って、新庁舎建設を着実に進めていきたい」と約束していた。今年度の予算では、新庁舎の基本設計費3300万円が計上されている。


 今回の方針変更について、市は9月17日に更新したホームページの記事で、「(新庁舎建設の)財源確保までには至らず、昨年秋からの建設物価などの動向から、さらに多くの財源を必要とすることが見込まれる状況になっている」「こうした社会情勢下で新庁舎建設を強行に推し進めることは、市財政運営上、過大な負担となりかねないと同時に市民へのサービス低下を招きかねない」と説明している。


 そのうえで新庁舎建設は「15年間を基本に凍結する」と表明。凍結期間内に新庁舎建設の実現性を高めるため、第二庁舎を買い取り、賃料と借金返済額の差額などを庁舎建設基金に積み立てるという。市の試算では、積立額は15年間で18億円となるが、これには本庁舎の耐震改修費などは入っていない。


 また、市は他の自治体の最近の庁舎建設工事を参考に、新庁舎建設費を改めて試算し、その額が基本計画決定時の55億円から70億円に増えることを指摘している。その一方で、15年後に必要となる庁舎建設費は示されていない。


 かりに15年後も同じ建設費70億円としても、その財源には基本計画と同じ地方債借入額34億円のほか、15年間で積み立てられた基金25億円を充てても、なお11億円の一般財源が必要という計算となり、「新庁舎建設の実現性が高まる」という主張には説得力を欠いている。


市がHPに掲載した全員協議会向けの資料.pdf
PDFファイル 1.5 MB

                  □

 小金井市の新庁舎建設凍結問題は、東京新聞や読売新聞で大きく報じられている。以下は、その該当記事。クリックすると読めます。

読売新聞報道(20140918地域面).pdf
PDFファイル 1.3 MB
140913東京新聞報道(社会面).pdf
PDFファイル 1.0 MB
140913東京新聞報道(地域版).pdf
PDFファイル 933.1 KB

《2011年3月の新庁舎建設基本構想に書かれている庁舎問題の「これまでの経緯」》

2014年9月20日更新

新庁舎建設凍結・賃貸庁舎買い取り問題

「市民参加はなんだったのか」

市民検討委員らが反発 庁舎前で抗議


 稲葉孝彦・小金井市長が市議会の9月定例会で突如表明した「新庁舎建設の凍結と賃貸庁舎の買い取り方針」に対し、新庁舎建設の基本構想づくりに市民検討委員としてこれまで関わってきた市民らを中心に反発が広がっている。9月19日昼には市役所の本庁舎や、買い取り対象となっている第二庁舎(小金井大久保ビル)の前で、集まった50人ほどの市民が、稲葉市長への抗議と買い取り議案の撤回を求めるアピール活動を繰り広げた=写真。


 新庁舎建設をめぐっては、市民参加によって2009年度から基本構想と基本計画を練り上げ、市民1万人を対象にしたアンケート調査や市民フォーラムなどを実施してきただけに、「これまでの市民参加による議論は何だったのか」と怒りの声が広がっている。


 新聞報道などで新庁舎凍結と賃貸庁舎の買い取り方針が伝わった後、16日夜には60人ほどの市民が集まり、「市庁舎問題市民連絡会」を結成した。その世話人の一人で、「新庁舎基本構想策定市民検討委員会」の副委員長を務めた森川信義さんは「あまりにも市民をばかにしている」と19日の集会で述べ、アピール活動の音頭をとった。


 市庁舎問題市民連絡会は、市議会の全員協議会が開かれる22日の昼も、19日と同じような抗議行動をするとともに、市議会の各会派に申し入れをする予定。また、チラシを作成し、多くの市民にこの問題を知らせていく考えだ。


2014年9月20日更新

購入物件に9億3000万円の根抵当権

抹消してもらう確証は? 答弁は保留に


 小金井市議会は9月19日、新庁舎建設事業の凍結と第二庁舎(小金井大久保ビル)の買い取り問題についての全員協議会を開催し、市側に説明を求めた。市議会に提出された購入物件の登記簿謄本によって、購入する物件の小金井大久保ビルには極度額9億3000万円の根抵当権が設定されていることが判明。関根優司議員(共産党)が「市は売買契約までに根抵当権を抹消してもらうというが、どのような確証があるのか」と質したところ、市側は即答できず、審議が中断。根抵当権問題をめぐる答弁は一括して「保留」とし、22日以降に持ち越されることになった。


 根抵当権は、金融機関がおカネを貸す上限の金額となる「極度額」を決め、その金額の範囲内であれば何度借りたり返したりしても抵当権は変更しない、というもの。借りた側がおカネを返せない場合には根抵当権を設定した不動産が競売にかけられる。


 市は小金井市不動産価格審査会の評価に基づき、小金井大久保ビルと駐車場の土地・建物を約18億6000万円で購入する補正予算を市議会に提出している。根抵当権はその半分にあたる金額となっている。


 また、19日の全員協議会では、小金井大久保ビルの購入の経過について4月16日の物件所有者と市側の協議のなかで、市側から物件購入の可能性を探るため、所有者側に売買の意向を聞いたことが判明。

 

 購入財源を確保するための地方債起債をめぐっては、財政課長が4月10日前後に東京都に相談し、5月23日に「取り下げることもありうる」との条件付きで、起債計画書を都に提出していたことを説明した。

 

 今年4月よりも前の時期から、稲葉市長ら市側が小金井大久保ビルの購入を庁舎問題を解決する選択肢の一つと位置付け、その準備を進めていたことが明らかになった。


 11月8日(日)

  第73号の主な内容

(随時更新されます)

《市政の焦点》

■12月小金井市長選特集

☆白井とおる市議が立候補表明(2015年11月8日更新)

 

☆白井市議の立候補記者会見に40人以上の市民が参加(2015年11月8日更新)

 

☆4陣営の対決構図に 財政健全化への具体策が焦点(2015年11月8日更新)

 

≪酒好きのたわごと≫

その15 越後の酒と謙信(2015年10月17日更新)

  うれしいニュース!

 公益社団法人「全国学校図書館協議会」が発行している「としょかん通信」(中・高校生版)2015年6月号の《今月のブックトーク》に『まちの力 ひとの力 ――変える 試みる 小金井の人たち』がとりあげられました。

 1人でも多くの中学生、高校生にこの本を読んでもらえたら、と思います。感想文も送ってもらえると、とってもうれしいですね。

 以下にその部分を貼り付けました。筆者は、ほそえさちよさんという子どもの本の編集者だそうです。タイトルは、「生きるために つながる」。

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全体はこちらから
としょかん通信「今月のブックトーク」.pdf
PDFファイル 5.3 MB

こがねいコンパスのインタビューシリーズ《変える 試みる 小金井の人たち》をまとめた本『まちの力 ひとの力』が図書出版クレインから刊行されています。ウェブ版では読めない、取材秘話などを明かす4本の「エピローグ」と、やまさき薫さんの素敵なイラスト付き。定価1500円+税です。市内の各書店でお買い求めください。クレインでも注文できます。

毎月第1・第3土曜日が定期発刊日です。こがねいコンパスは市民のための羅針盤を目指し、市民とともにつくる地域メディアです。ご意見・ご感想・情報提供などを、koganeicompass@gmail.comへおねがいします。

詳しくはイベントカレンダーのページをご覧ください。こちらから。

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 この人に聞く

脱原発社会への道筋を探る

民間の英知を結集して「脱原子力政策大綱」をまとめる「原子力市民委員会」の舩橋晴俊座長。

前編はこちらから。

後編はこちらから。

*船橋晴俊さんは2014年8月15日、くも膜下出血で急逝されました。ご冥福をお祈りするとともに、船橋さんの思いを少しでも多くの方に知って頂きたいと願っています。(編集長・佐藤和雄)

 

「敗北」を語る

民主党小金井支部幹事長

村山秀貴さん

前編はこちら

後編はこちら

 

イラクから問い続けてきたもの

映画監督・鎌仲ひとみさん

こちらから

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