2013年6月22日更新

小学校給食調理の民間委託

「4校直営は維持」と稲葉市長

         具体的方策は示さず

  小金井市内の小学校9校のうち5校の給食調理を民間業者に委託すべきかどうか。

  委託実施のための補正予算提出を受けて、この問題が6月の小金井市議会定例会の最大の争点となった。

 「5校を委託、残り4校は直営で」という新しい運営方法がすんなりと理解されていないのは、4校直営を堅持するという方法が具体的に明らかになっていないためだ。

 

◆4校直営を堅持する「方策」とは

 

 今回の小学校給食調理の委託では、市役所の仕事を民間に委託することによって人件費を削減し、財源を生み出したいというのが大きな狙いだ。現業職(技能労務職)である給食調理員を2007年から採用しておらず、9校での給食提供に支障をきたす恐れが出てきたこともある。

 

 稲葉市長は一年前の2012年6月13日の厚生文教委員会で「今後も技能労務職を採るという考え方は持っておりません。そのような中で、やはり安定的な給食を作っていくためには、委託するという方向も、私は大きな方向の一つだというふうに考えております」と答弁している。

 

 また、同年3月の予算特別委員会でも「小金井市も平成19年から技能労務職は採用しないということで、26市で技能労務職を採っているところはございません。そういうことも含めて採るという考え方は現在持っておりません」と述べ、給食調理員を新たに採用する考えのないことを繰り返し強調してきた。

 

 このため保護者説明会や市議会の質疑で質問が集中したのは「調理員を採用しないというのであれば、市の説明通りに4校直営は本当にずっと続けられるのか」という点だった。

 

 小金井市教育委員会は4校直営体制を維持するために、現在いる給食調理の正規職員26人のうち15人を充てる計画を示している。一方、6月18日の予算特別委員会で提出された「小学校給食調理員(正規職員)26人の定年退職年度一覧」によると、給食調理員の退職者は今年度から12年後の2025年度(平成37年度)で累計11人に上り、2026年度(平成38年度)に退職者が1人出たあとは15人を割り込んでしまう。

 

 稲葉市長は、田頭祐子議員(生活者ネット)にこの点を問われ、「(4校の)直営を堅持していく。では、現業職を採用するのかとなるが、その時点において事業に支障を与えないような方策をとる」と答えた。

 

 「事業に支障を与えないような方策」とは具体的に何かは明らかにされていない。また、「その時点」が今から12年から13年後になるとみられることから、市長の答弁による約束がどのような形で、どこまで担保されるかは不明だ。

 

◆「約束」の変更は理解されたか

 

 「中学校の給食調理を民間委託する際に、『小学校では委託しない』と言ってたではないか」


 小学校での保護者説明会でも出された質問に対して、稲葉市長は6月18日の予算特別委員会でこう答えた。
 「中学校給食の委託の際に、小学校は委託しないと言ってきた。その後、第4次基本構想、第3次行財政改革大綱がつくられる中で、小金井市の方針は大きく変わった。社会が変わっていくときに、(方針も)変わっていくことはあるだろうと思っている。確かに約束が果たせていないこともあるが、それは現時点においてはそれが必要だと思っている」

 

 第3次行財政改革大綱では「順次民間委託や公共的団体等に委託することを視野に入れ、新しい経営方法を検討する」とあるが、これは市役所内部だけで決定された計画。一方、市民参加でつくられ市議会で2011年2月に議決された第4次基本構想と市が策定した前期基本計画では、学校給食については次のような記述しか見当たらない。

 

 

 「小学校の給食調理は委託しない」という約束が、財政状況や社会情勢の変化という理由によって、わずか数年でやすやすと破棄されても仕方ないものなのかどうか。

 

 この点について、より丁寧で説得力のある説明がなされない限り、4校直営の維持のための「その時点において事業に支障のない方策をとる」という約束を信頼することは難しい。

 

◆陳情、補正予算の採決は24日に

 

 厚生文教委員会で審議された小学校の給食調理に関係する6つの陳情と、予算特別委員会での補正予算の採決は24日に先送りされた。

 

 6月12日の厚生文教委員会。水上洋志議員(共産)が「給食調理業務委託の庁内決定が5月14日というが、保護者への説明会が5月13日から開催されている。市民参加条例の『事前説明』を前提とする条項に抵触するのではないか」と質問し、稲葉市長が「答弁調整をしたいので時間がほしい」と発言。この質問については保留扱いとなり、24日の予備日に再び厚生文教委員会が開催されることになったためだ。

 

 この流れを受けて、予算特別委員会もすべての質疑を終えたのち、採決だけを24日の厚生文教委員会後に先送りした。

(水上議員が給食調理の委託の庁内決定との整合性を指摘した「市民参加条例」の第4条)
(水上議員が給食調理の委託の庁内決定との整合性を指摘した「市民参加条例」の第4条)

2013年6月22日更新

憲法96条改定に「ノー」の声

小金井市内で6月29日に市民パレード

広がる市民の動き

 自民党が7月の参院選公約で打ち出した憲法96条改定に対して、「ノー」の声を上げようとする市民の動きが、小金井市内でも活発になってきた。6月29日には、「96条を変えさせない市民パレード」が初めて行われる。96条改定の動きに危機感をもつ大学の教員、詩人、牧師、福祉NPOの代表ら、党派を超えた幅広い市民が呼びかけ人となった。さらに7月14日には平和問題に取り組んできた市民団体による「今でしょ!憲法談議!!」というイベントも開催される。

 

 パレードは「96条を変えさせない市民の集い」が主催。呼びかけ人には、キリスト者平和ネットの糸井玲子さんや、フランス文学者の鈴木道彦さん、憲法学者の奥平康弘さん、元桜町病院長の石島武一さん、NPO「ケアサポート湧」理事長の武尚子さん、詩人・美術評論家のワシオ・トシヒコさんらが名前を連ねている。

 

 パレードを準備してきた実行委員の一人、川住素子さんは「(改定の発議要件を定めた)96条は憲法の要。どんなことがあってもそこは変えてはならないと思います。そうした市民の声を政治に届けるためにも、一人でも多くの人にパレードに参加してほしい」と話す。

 

 パレードは中町3丁目のジャノメ跡地を午後3時に出発し、武蔵小金井駅の周辺を1時間かけてゆっくりと歩く予定だ。
 
 一方、「今でしょ! 憲法談議!!」を企画したのは2002年7月から平和問題に取り組んでいる市民団体「小金井平和ネット」(共同代表・大賀英二さん)。

 

 自民党憲法改正草案の問題点など分かりやすく発信している伊藤真弁護士の講演DVD『憲法ってなあに? 憲法改正ってどういうこと?』をみたうえで、参加者同士で「気がるにわいわい」話し合う集いだ。午後2時から上之原会館で。参加費は無料。

 

 このほか、大学生や若い世代にもっと関心をもってもらいたいと考える小金井生活者ネットワークの平和部会メンバーらが6月25日から市内の大学の校門前などで、自分たちでつくったチラシを配ることにしている。

 

 11月8日(日)

  第73号の主な内容

(随時更新されます)

《市政の焦点》

■12月小金井市長選特集

☆白井とおる市議が立候補表明(2015年11月8日更新)

 

☆白井市議の立候補記者会見に40人以上の市民が参加(2015年11月8日更新)

 

☆4陣営の対決構図に 財政健全化への具体策が焦点(2015年11月8日更新)

 

≪酒好きのたわごと≫

その15 越後の酒と謙信(2015年10月17日更新)

  うれしいニュース!

 公益社団法人「全国学校図書館協議会」が発行している「としょかん通信」(中・高校生版)2015年6月号の《今月のブックトーク》に『まちの力 ひとの力 ――変える 試みる 小金井の人たち』がとりあげられました。

 1人でも多くの中学生、高校生にこの本を読んでもらえたら、と思います。感想文も送ってもらえると、とってもうれしいですね。

 以下にその部分を貼り付けました。筆者は、ほそえさちよさんという子どもの本の編集者だそうです。タイトルは、「生きるために つながる」。

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全体はこちらから
としょかん通信「今月のブックトーク」.pdf
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こがねいコンパスのインタビューシリーズ《変える 試みる 小金井の人たち》をまとめた本『まちの力 ひとの力』が図書出版クレインから刊行されています。ウェブ版では読めない、取材秘話などを明かす4本の「エピローグ」と、やまさき薫さんの素敵なイラスト付き。定価1500円+税です。市内の各書店でお買い求めください。クレインでも注文できます。

毎月第1・第3土曜日が定期発刊日です。こがねいコンパスは市民のための羅針盤を目指し、市民とともにつくる地域メディアです。ご意見・ご感想・情報提供などを、koganeicompass@gmail.comへおねがいします。

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 この人に聞く

脱原発社会への道筋を探る

民間の英知を結集して「脱原子力政策大綱」をまとめる「原子力市民委員会」の舩橋晴俊座長。

前編はこちらから。

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*船橋晴俊さんは2014年8月15日、くも膜下出血で急逝されました。ご冥福をお祈りするとともに、船橋さんの思いを少しでも多くの方に知って頂きたいと願っています。(編集長・佐藤和雄)

 

「敗北」を語る

民主党小金井支部幹事長

村山秀貴さん

前編はこちら

後編はこちら

 

イラクから問い続けてきたもの

映画監督・鎌仲ひとみさん

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