小金井 坂下・坂上探検隊「坂の途中で会いましょう」

第4回 80階段

1号 Koganeist 市内坂下に住む5歳男子の母の夫

2号 Folkway 市内坂上に住む15歳女子の母の夫

 

F ビックリしたね。

K したね。 

F いきなりきたね。

K きたね。

はけの道沿い、稲荷坂付近に立つ都市計画の掲示板を見ていたときのこと。

 

↑武蔵野公園の都市計画の掲示板。これを見ると、警視庁の運転免許試験場から旧二枚橋焼却場あたり、さらに東八道路のむこう側まで都市計画公園区域になっていることがわかる。
↑武蔵野公園の都市計画の掲示板。これを見ると、警視庁の運転免許試験場から旧二枚橋焼却場あたり、さらに東八道路のむこう側まで都市計画公園区域になっていることがわかる。

K 坂中の富永さんが言ってたけど、この辺に家を建てようとしても許可もらうのがタイヘンなんだってね。

F ある意味、この黄色い枠内の民家は、みんな公園内にあるみたいなものだからね。 

 

てなことを話していたら、本誌の佐藤編集長が自転車で通りかかり「いやー、取材ですか。ごくろうさん。ごくろうさん」なんてやってきて、「がんばってね」と稲荷坂を上っていったのである。

 

F ケーサツに職質されたかと思った。

K ところで、今回は二枚橋の2回目でしたよね。確かICU(国際基督教大学)にも行くんでしたよね。日も短いし、急ぎましょう。 

 

※すみません。今月も「二枚橋の坂」の予定でしたが、よく考えたらもうネタがありませんでした。なのに初出のタイトルに「二枚橋の坂」と入っていたりして、よくわからないことになってしまい、今月は「80階段」に変更しました。(12月1日/folkway拝)

 

F アーッ!! キキー!!

K なんですか、いきなり。それにキキー!!って。

F 連載用に自転車のブレーキ音を自分で言ってみました。この階段坂、よくないすか!

 

↑稲荷坂から二枚橋の坂に向かう途中に階段坂が出現
↑稲荷坂から二枚橋の坂に向かう途中に階段坂が出現

K おっ、いい雰囲気。えーと、ここは教育委員会が作った「小金井の歴史散歩」(「小金井の坂」の項)には載ってませんね。

F 無名坂だね。

K 上ってみましょう。


F なぜ上るのかって? そこに坂があるからさ。

K (聞いてねーぜ)

 

↑踊り場の曲線が優美
↑踊り場の曲線が優美

 

F こがたーん!

K なんですか! 急に人を呼んで。


 

↑階段の踊り場にて
↑階段の踊り場にて

 

F だってここ↑に呼べって。ト、トイレ行きたい。

K へんな人と取材して、困ってるのはこっちですよ。

 

↑上ったら東町の5丁目。晴れた日はこの付近から富士山が望めるという
↑上ったら東町の5丁目。晴れた日はこの付近から富士山が望めるという

あとで東町の人に聞いたらこの坂「80 階段」と呼ばれているとのこと坂上の東町の住人にとっては、野川や武蔵野公園を訪れるときに通るおなじみの坂なのだ。


↑80階段を下りると野川。その向こうは武蔵野公園。くじら山やバーベキュー広場も近い
↑80階段を下りると野川。その向こうは武蔵野公園。くじら山やバーベキュー広場も近い

 

F  帰りに数えたらほんとに80段あった。

K よかったね。

F まあ、今月も1本こなせてよかったね。

K よかったね。ともかくICUに急ぎましょう。案内してくれる人がお待ちです。

 

てなわけで、ICUにやってきた。構内を案内してくれるのは、同大学で教えるI先生である。I先生はICUの歴史の生き字引ともいえる人なのだ。

 

↑ICU本館。戦前の中島飛行機三鷹研究所の建物が使われている。鉄骨は使われていないが、コンクリの壁がぶ厚く空襲に耐えた。でも地震がくると危ないので最近、耐震工事を行った。でも近年中に建てかわるという。「わけわからんね」(I先生)
↑ICU本館。戦前の中島飛行機三鷹研究所の建物が使われている。鉄骨は使われていないが、コンクリの壁がぶ厚く空襲に耐えた。でも地震がくると危ないので最近、耐震工事を行った。でも近年中に建てかわるという。「わけわからんね」(I先生)

 

K 来ましたね。

F 来たね。

K ここに太平洋戦争末期に落とされた爆弾の跡があると聞いたのですが、あるんですか?

I あるよ。

 

 ICU構内の西側にはうっそうとした保護林が広がる。野川を見下ろして広がる森にはオオタカも棲息する。フツー、フツーの人は入っちゃいけないんだけど、今回は特別に入らせてもらった。

 

↑ICUの森をずんずん進むIさんとF
↑ICUの森をずんずん進むIさんとF

I ここだよ。

F  K ?!

 

↑爆弾のあと(右下のくぼんでいるあたり)
↑爆弾のあと(右下のくぼんでいるあたり)

 

K 直径3mくらいでしょうか。わりとこじんまりしてますね。

I 空襲から67年も経ってるからねぇ、草木が生い茂ったわけですよ。この先も行ってみますか?

F  K 行きます。行きます。


↑ずんずん。置いてかないでー!「君らおそいんだよ」(I先生)
↑ずんずん。置いてかないでー!「君らおそいんだよ」(I先生)

 

K あーっ、ここは。

F ここは二枚橋の坂の東側、西武多摩川線を越えたところにある坂が見えるではないですか!

K ずいぶん説明チック、かつわかりにくい感嘆ですね。

 

↑フェンスの向こうに市道437号(自動車通行不可)が見える。二枚橋から西武多摩川線に沿って伸びる、坂下と東町1丁目を結ぶ坂だ
↑フェンスの向こうに市道437号(自動車通行不可)が見える。二枚橋から西武多摩川線に沿って伸びる、坂下と東町1丁目を結ぶ坂だ

 

I かつては柵の向こうまでICUの敷地だったんだけど、1971年に小金井市に譲渡したんだね。そのとき後期旧石器時代(約1万5000~3万5000年前)の遺跡が出てきて、発掘調査が行われたのよ。ここだけじゃなくて、国分寺崖線(はけ)は遺跡がたくさん出てくるよ。だいたい、大昔は坂の下は多摩川だったんだから。はけは多摩川が浸食してできたんだよ。


F ふむふむ。それは野川公園がICUのゴルフ場だったころより前の話ですか?


I (………)


K どうも本日はご案内ありがとうございました!

 

 

↑左がICUの敷地で右が市道437号。坂を下ると二枚橋の手前に都立野川公園の北門が現れる
↑左がICUの敷地で右が市道437号。坂を下ると二枚橋の手前に都立野川公園の北門が現れる

 

F 今日はおもしろかったね。

K ICUの爆弾のあとも見られたし。編集長にも会ったし。

F そうそう、野川公園の自然観察園の池も爆弾のあとじゃないかって誰かが言ってたよ。

K(前回富永さんに聞いた話でしょ)

 

F じゃ、行くよ!

K(歳のわりに元気だな)

 

 F 池たくさんあるよ。どこだろうね。

 

↑爆弾の跡、どの池なのかなーっと
↑爆弾の跡、どの池なのかなーっと
↑ここかなぁ?
↑ここかなぁ?

ちょうどそのとき、自然観察園でガイドのボランティアをしているおじさん(Oさん)がやって来た。 

 

K あのう、観察園の池は爆弾のあとにはけの水がたまったと聞いたんですが。

O あー、それね。よく聞かれるけど、少なくともこの池は違います。ここICUのゴルフ場だったでしょ。だからゴルフ場の池ですよ。

F なんかものすごく説得力あるね。

K ある…。 

 

あとで自然観察園の人に訊ねたところ、園の西側「野鳥の森ゾーン」(立ち入り禁止区域)にある「赤池」は、確かに爆弾の跡だという。そのほかの池のどれがゴルフ場の池で、どれが爆弾跡かは、はっきり把握していないとのことだった。 

 

F あー、今日はよく歩いた。ムジナ坂の富永さんちでお茶でも飲んで帰ろうよ。

K あつかましくないでしょうか。

F いつでも来てくれといってたじゃない。

 

↑よくきたにゃあ(富永さんちの屋根に住みついたネコ)
↑よくきたにゃあ(富永さんちの屋根に住みついたネコ)

F ただいまー!

K (自分ちかよ……)

T(富永さん) やあやあ、あなたたちですか。よくきてくれました。ちょうど見せたいものがあるんですよ。

 

●富永さんの見せたいものとは?! 

次号(1月上旬アップ予定)質屋坂を転がるバカに苔はつきまくり に続く。

 

 

※このシリーズでは、★★★★★を満点に毎回坂を適当に採点していきます。項目は適当に変わることがあります。 

 

■80階段

ベビーカー度 なし

自転車度 なし

みはらし度 ★★★★★

大声度 ★★★★★

抜け道度 ★★★★

 


より大きな地図で 80階段 を表示

 11月8日(日)

  第73号の主な内容

(随時更新されます)

《市政の焦点》

■12月小金井市長選特集

☆白井とおる市議が立候補表明(2015年11月8日更新)

 

☆白井市議の立候補記者会見に40人以上の市民が参加(2015年11月8日更新)

 

☆4陣営の対決構図に 財政健全化への具体策が焦点(2015年11月8日更新)

 

≪酒好きのたわごと≫

その15 越後の酒と謙信(2015年10月17日更新)

  うれしいニュース!

 公益社団法人「全国学校図書館協議会」が発行している「としょかん通信」(中・高校生版)2015年6月号の《今月のブックトーク》に『まちの力 ひとの力 ――変える 試みる 小金井の人たち』がとりあげられました。

 1人でも多くの中学生、高校生にこの本を読んでもらえたら、と思います。感想文も送ってもらえると、とってもうれしいですね。

 以下にその部分を貼り付けました。筆者は、ほそえさちよさんという子どもの本の編集者だそうです。タイトルは、「生きるために つながる」。

写真をクリックすると大きくなります
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全体はこちらから
としょかん通信「今月のブックトーク」.pdf
PDFファイル 5.3 MB

こがねいコンパスのインタビューシリーズ《変える 試みる 小金井の人たち》をまとめた本『まちの力 ひとの力』が図書出版クレインから刊行されています。ウェブ版では読めない、取材秘話などを明かす4本の「エピローグ」と、やまさき薫さんの素敵なイラスト付き。定価1500円+税です。市内の各書店でお買い求めください。クレインでも注文できます。

毎月第1・第3土曜日が定期発刊日です。こがねいコンパスは市民のための羅針盤を目指し、市民とともにつくる地域メディアです。ご意見・ご感想・情報提供などを、koganeicompass@gmail.comへおねがいします。

詳しくはイベントカレンダーのページをご覧ください。こちらから。

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小金井市のイベント情報は、小金井市地域情報サイトのさきナビでも見ることができます。バナーをクリックしてください。

 この人に聞く

脱原発社会への道筋を探る

民間の英知を結集して「脱原子力政策大綱」をまとめる「原子力市民委員会」の舩橋晴俊座長。

前編はこちらから。

後編はこちらから。

*船橋晴俊さんは2014年8月15日、くも膜下出血で急逝されました。ご冥福をお祈りするとともに、船橋さんの思いを少しでも多くの方に知って頂きたいと願っています。(編集長・佐藤和雄)

 

「敗北」を語る

民主党小金井支部幹事長

村山秀貴さん

前編はこちら

後編はこちら

 

イラクから問い続けてきたもの

映画監督・鎌仲ひとみさん

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 『こがねいコンパス』は、小金井市政や小金井の人たちが関心をもつテーマを分かりやすくお伝えするインターネット新聞です。市民団体「こがねいコンパス編集部」が発刊しています。

 

 『コンパス』は、羅針盤を意味します。辞書によれば原義は「ともに歩くこと」です。市民が市政をより深く理解するための一助となり、よりよい小金井市政のあり方を考えるときの羅針盤でありたい。市民のみなさんと一緒に歩んでいきたい。そんな思いを込めています。

 

 

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